パニック障害では妊娠中の治療は納得できる方法を選びましょう

パニック障害と妊娠

 

薬物療法を行っている女性の患者さん、中でも妊娠・出産を考えている人にとって、薬が胎児へどのような影響をあたえるかは非常に気になるところです。

 

これについては、医師とよく相談することが必要ですが、ただ、心配のあまり自己判断で服用を中断することだけは、非常に危険なのでやめましょう。

 

パニック障害の治療薬にはさまざまな種類があり、中には下図のようにリスクがあるものもあります。

 

特に、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬は、胎児への影響が強い妊娠初期(13週まで)は避けたほうがよい薬です。

 

一方、比較的安全な薬もあります。

 

薬は、選んで服用すれば、あまり心配はありません。

 

それよりもをやめてしまった場合の危険性を考えてみましょう。

 

抗うつ薬や抗不安薬の妊娠・出産時のリスク

  • SSRI(抗うつ薬) … バロキセチンには、新生児に心血管系異常や低体重があらわれるリスクがある。それ以外のSSRIは比較的安全です。
  • 三環系抗うつ薬 … 新生児に離脱症状や抗コリン作用があらわれるリスクが少しありますが、比較的安全な薬です。
  • ベンゾジアゼピン系抗不安薬 … 新生児には口蓋裂があらわれるリスクか高い、ベンゾジアゼピン系薬は、胎児への影響が強い妊娠初期(13週まで)の使用は避ける。また、母乳から乳児へ薬の成分が移行し、乳児が無気力、低体重になるリスクか高いので、人工栄養に切りかえるなどの対処をする。

 

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薬を中断するか認知行動療法にかえるか

副作用が心配で、妊娠中に薬を飲まなかった場合、それだけ発作が起こる可能性は高くなります。

 

激しい発作の場合は、胎盤早期剥離などの危険性が高まります。

 

流産は、全妊娠中の10%程度に起こるといわれますが、パニック障害の患者さんでは、その割合が高くなるという報告もあります。

 

また、薬なしでパニック発作に耐え、毎日不安の中で過ごすと、母体の不安物質が胎児へと移行することも考えられます。

 

一方、母親が心を安定させ、おだやかに過ごすと、胎児にも十分な酸素や栄養が届いて、丈夫に育ちます。

 

妊娠・出産は女性にとって人生の大事業ですから、無理はせず、薬をやめるにしても、つづけるにしても、医師の説明を十Bんに受け、納得できる方法を選択することが大切です。

 

 

対処

医師とよく話し合い、より安全性の高い薬にかえます。

 

あるいは、薬物の胎児への影響が強い妊娠初期(13週まで)だけでも服用をやめられないか、医師と相談します。

 

可能なら、病気が安定した時期を選び、薬を徐々に減量し、中断した上で計画妊娠をすれば理想的です。

 

妊娠中は、治療法を薬から認知行動療法にかえるのもよい方法です。

 

認知行動療法は薬物療法と同等の効果があることが認められており、認知行動療法だけで妊娠・出産を乗りきるプログラムを行っている医療機関もあります。

 

出産後、薬(ベンゾジアゼピン系抗不安薬)を服用しながら母乳をあたえると、薬の成分が赤ちゃんへ移行する可能性がありますので、人工栄養にかえます。


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