パニック障害ではお酒やタバコ、コーヒー等の依存性のある嗜好品には注意が必要です

パニック障害とお酒

 

パニック障害の患者さんが日ごろ口にするさまざまな嗜好品の中に、病気を誘発したり、症状を悪化させる物質が含まれているものがあるので、注意が必要です。

 

アルコール

アルコールには、一時的に不安感をやわらげる作用があるため、パニック障害の患者さんは大量飲酒に走りがちです。

 

しかし、アルコールの抗不安作用は、次に述べる二コチンなどと同じように効果は短く、そのあとには「リバウンド」があり、逆に不安感はいっそう増します。お酒を飲んだあとに、パニック発作を起こしたり、症状を悪化させることが多いのはそのためです。

 

リスク

依存症になる

抗不安作用は長くつづかないため、しだいに朝から飲みつづけるようになります。また、耐性ができやすいため、量をふやさないと効果がつづきません。こうして、坂をころげ落ちるようにアルコール依存が進みます。

 

特に女性は、女性ホルモンがアルコールの分解を阻害して、少量でも血中濃度が高くなります。そのために女性は、男性の2倍、アルコール依存症になりやすいといわれます。

 

症状が悪化する

大量の飲酒は、パニック発作を引き起こしたり。症状を悪化させます。

 

薬の効果に悪影響をあたえる

大量の飲酒は、薬を代謝する体内酵素の作用を弱め、その結果。薬の効果を強めてしまうことがあります。強い眠気やふらつきがあらわれ、自動車事故などの危険性が高まります。

 

また逆に、大量に飲酒するとSSRIなどの抗うつ薬の効きを悪くしてしまうこともあります。

 

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対処法

禁酒する

症状を悪化させ、薬物治療にも悪い影響をあたえるので、治療中は節酒ではなく、禁酒しましょう。

 

医師を受診する

女性はアルコール依存をかくす傾向があるので、周囲が気づいたときは重症になっているケースが少なくありません。早く気づいて、受診へと導くことが大切です。

 

 

タバコ

タバコの二コチンにも抗不安作用があるため、パニック障害の患者さんの喫煙率は非常に高いといわれます。しかし、二コチンの作用時間はアルコール同様短く、すぐリバウンドがきます。

 

不安感はいっそう強くなり、症状が悪化します。タバコは百害あって一利なしです。

 

リスク

発症の引き金になる

パニック障害の患者さんには「ヘビースモーカー」が多いことが知られています。ヘビースモーカーは、喫煙しない人にくらべ、パニック障害の症率が非常に高くく、また広場恐怖症の併発率も高くなるという報告があります。

 

生活の障害度が大きい

喫煙者は非喫煙者にくらべ、生活の障害度が大きく、また仰うつ症状も重いことが明らかになっています。

 

予後が悪くなる

喫煙すると、病気の予後が悪くなることがわかっています。

 

対処法

禁煙する

パニック障害の人は禁煙すべきですが、むずかしい面もあります。急激に禁煙すると、うつ病を誘発したり、悪化させる心配があるからです。禁煙する場合には、医療機関の「禁煙外来」を受診断して指導を受けることをおすすめします。

 

禁煙用の二コチンパッチや二コチンガムは、薬局でも買えますが、必ず医師に相談してから利用するようにしましょう。

 

 

コーヒー

コーヒーに含まれるカフェインには、気分を高揚させる作用があるため、うつ病やうつ状態の人にはコーヒーを多飲する人が少なくありません。

 

ところが、パニック障害の患者さんでコーヒーを好んで飲む人はそれほど多くありません。それは、パニック障害の患者さんは、コーヒーを飮むとパニック発作を起こしたり不安になることがあり、カフェインには非常に敏感だからです。

 

リスク

不安を誘発する

米国の研究によると、パニック障害の患者さんの約7割が、コーヒー1日5杯でパニック発作、または類似した不安症状を引き起こすと報告されています。

 

症状を悪化させる

パニック障害の人が大量のカフェインを摂取すると、恐怖感、吐き気、ふるえなどの症状があらわれるといわれます。コーヒーで症状が悪化する人も少なくありません。

 

対処法

飮むのをやめる

コーヒーを飲んでドキドキしたり、不安になったりしたことがある人は、コーヒーをやめたほうがよいでしょう。コーヒーだけでなく、紅茶などカフェインを含む飲料はなるべく飲まないことをおすすめします。

 

カフェインレスの飲料にする

どうしても飲みたい場合は、カフェインを含まない「デカフェ」を飲みましょう


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